第357号 大学連携ゼミ
令和7年度も半分が経過し、後半に入りました。爽やかな秋風が吹く中、学習、クラブ、生徒会、各自のこだわり等、自分の想いをぶつけて精一杯取り組んでほしいと思います。
さて、9月25日(木)に、今年度から一部リニューアルした「大学連携ゼミ」がスタートしました。「大学連携ゼミ」は本校独自のセミナーで、1年生を対象に3回開講されます。信州大学、諏訪東京理科大学の先生に、一歩進んだ、生徒の皆さんの興味関心を深める内容をゼミ形式で開講していただくもので、今年は15のゼミが開講されます。大学での専門的、探究的な学びに触れ、ワンランクアップしたリアリティのある学びを体験することで、今学んでいることと大学での学びや社会とのつながりを認識してほしいと思います。
今年度開講するゼミと第1回の生徒の感想です。学びの深まりを感じます。
○合意形成と自己決定(消費者教育)
現在の自分を見つめ直し、目標に向けた計画のようなものを作ってみることは、人生設計などにおいて、とても大切なことだと思いました。
○感情から心を研究するゼミ(教育心理学)
小さな頃から感情には興味があって、日記をつけるなど自分自身の感情と向き合うようにしてきていた。だからこそ、今回の講座の中で出てきた内容は、自分が今まで漠然と捉えていたものを答え合わせができたような感覚があってとても楽しかった。
そして、今回の講座でより実感したこととして、当たり前なのかもだけれど、人によって見るもの、聞くもので得る感情は全く異なっているようで裏では同じだったりして、やっぱり感情について、人について考えることはとても楽しいなと思った。
○宇宙について語り合うゼミ(天文学)
宇宙について学ぶことが好きだったけど、数学や理系の印象が強く、将来的に宇宙関係の仕事は向いてないかなと思っていたけど、難しい計算だけではない様々な分野から探究できることに気づかされて、もっと宇宙のことを学びたい思いが強くなりました。
○異文化コミュニケーション入門ゼミ(グローバル教育)
音楽や世界遺産という文化からさまざまな国に興味を持っていたためこの講座を選択してみたのですが、学生モビリティのデータから多文化共生のリアルな様子を学んだり、実際に留学生の方のお話を聞いたりできてとても面白かったです。ゼミの2時間があっという間で本当に楽しくて仕方なかったです。
将来を考えると、ある国に訪れてまたある国の方を受け入れて私たちが相互承認、お互いを認め合って共に生きていくためには何が必要なのかを考えることが大切だと思いました。その一つとしてゼミの中であった「やさしい言葉」を意識するのはその国の言語の力を伸ばしつつ、円滑にコミュニケーションをとれるので大事にしたいなと考えました。
○統計的因果推論(統計学)
DAGを書くことで、どのようなことがわかるのかなど、はじめての学びだったので、難しかったけど普段考えないこと、学べないことだったので、いい時間でした。
○「深志の自治」プロジェクト(校歌編)(教育社会学)
伝統とは何なのかというのを深く考えられる機会となったので良かった。
○利己的な遺伝子とゲーム理論(生物学)
「囚人のジレンマ」という題材から、遺伝子が本質的に利己的であるという視点を学ぶことができました。また、『利己的な遺伝子』という書籍に出会うきっかけともなり、理解をさらに深めたいと感じました。貴重な学びをありがとうございました。
○生物多様性保全について考えるゼミ(環境・生物学)
外来生物は全部が問題になっているのではなく、環境で適して繁殖したものが問題になっていると思いました。人間によって環境が変わっているので環境が良い方向へ向かっていくためには何をしたらいいのかを考えながら行動していきたいです。
○シカケゼミ(感性情報学(心理学))
いろんな人の、価値とは何かについて知ることができました。これからも問い続けていきたいと思いました。
○身近な野外の現象から大地の運動と減災(地質学)
より詳しい地学について知ることができて、難しかったけど面白かったです。また、近年ではどこで地震が起こりやすいのかも知ることができたので、日頃からこのことを意識して、生活していきたいと思いました。
○「個性・特性・多様性 発達障害入門&発達特性から考える進路選択」(発達精神医学)
先生から自分が知らないような知識や価値観を教えていただいた。 自分の特性を知れて、良いところや悪いところ、その対策を知れたので、今後の進路決定にも活かしていきたいと感じた。
○信州大学生へのアンケート調査を行ってみよう!(教育工学・情報工学)
信州大学の情報を聞いたり、パンフレットを批評も含めて読み込むことで、今まで以上に信州大学の各学部などについて知ることができて良かった。また、この機会に信州大学のオープンキャンパスにも行ってみたいと思えた。そして、他の人たちがパンフレットに感じたことを知ることで、色々な考えに触れられて、自分の考え方や見方を広げることができた。
○数学・物理を駆使して機械の運動を制御する(機械電気工学)
中学で習う振り子の運動について、より深く、仕組みについて詳しく学ぶことができた。計測用の機械を自作したり、仕組みを確立している先生がとてもすごいと思った。「数式があって現象が生まれるのではなく、現象から数式を導く」という言葉が印象に残った。
○ダークな宇宙(宇宙論)
今まで宇宙の深いところまで学んだことがなかったがこの講座を通して宇宙の壮大さや今まで学んでこなかった深いところまで知ることができてとても良かったです。
○「問い」の問い方ゼミ(教育学、教育行政学)
問いの種類などからこれから何を考えていかないといけないか学べて、とても楽しかったです。