校長通信
ゆくて遥かに
校長通信

2022年12月9日

第230号 学年クラスマッチと幹事会

 本校では行われているけれど、他校にはあるようで無い行事、それが「学年クラスマッチ」だと思います(通称「学クラ」)。しかも、年間行事予定表に載っていませんので、予定していた授業日を一日減じて行うことになるわけです。

 全クラは年間行事予定表に掲載され、生徒会が企画運営を行う行事ですが、学クラを企画・提案し、学年の生徒の総意を得ながら、授業日数を減らすことに関して校長と先生方の了解を得、運営実施をしていく、それが、各クラスのルーム長で構成される幹事会の役割です。幹事会は各クラスのルーム長で構成されていますから、人手も足りませんし、部活や生徒会など他の要件でなかなか集まれないこともあります。そのため準備や運営にあたっては、学年の生徒全体が受け身ではなく、運営に協力する形で行わないと、終了時間がとんでもなく遅くなってしまったり、場合によってはトラブルの発生も心配されます。

 学年が進むにつれて徐々に幹事会のカラーも出てきます。今年の2年生は6月24日(金)に学年クラスマッチを実施しました。最後のクラス対抗全員リレーでは、正副担任も出場し、大いに盛り上がりました。また、学年の生徒の要望を取り上げる中で、6月9日(木)のLHRでは幹事会主催によるLGBTQに関する講演会が実施されました。どうすれば学年の仲間が楽しく、不安の少ない学校生活を送れるかどうか、幹事会で話し合いながら工夫をしている様子です。全校単位の生徒会と学年単位の幹事会が二層構造になって学校・学年をプロデュースしようとしている点も、深志の自治の特色の一つかと思っています。

6月9日の講演会の様子 講師の先生も幹事会で探してお招きをしたとのことです。もちろん会の運営すべて、幹事会によって行われました。

 さて、1年生の幹事会もいよいよ具体的な行動に取りかかり始めました。12月7日(水)には幹事長と副幹事長の二人が校長室に来訪し、12月9日(金)に学年クラスマッチを行いたい、ついては校長に開会式において一言挨拶をお願いしたい旨が伝えられました。私からは「まず、学年の生徒の総意により、クラスマッチを実施したいので、授業日での実施の許可をお願いしますって言わなきゃダメなんだよ」と、二人には伝えました。準備やら、各クラスへの連絡やら、いろいろと苦労も多かったようですが、初めて企画運営するのですから仕方がありません。しかし、当日は学年全体の皆さんの協力を得ながら、何とかやり遂げた様子です。さらに、プリント類が一切出ず、時間、組み合わせ、ルール、注意事項等、すべてICTを用いた配信で滞りなく行われる様子には少し驚きました。いわゆる紙の「クラスマッチ要項」がないわけですから、ペーパーレスが当たり前となってきた時代を感じました。閉会式の終わりも予定の16時10分に間に合いましたので、まずは上々のできだったと言えると思います。ぜひ今回の経験と反省を今後の幹事会運営に生かし、この学年らしい自治を創っていってほしいと願っています。

閉会式、各クラスに景品が渡されています。この景品の準備にあたり、少ない予算の中で工夫するのも幹事会の仕事です。
副幹事長による閉会のご挨拶